よくある質問
コラーゲンとゼラチン よくある質問
材料の名前、鍋の中で起こる変化、体の中の反応は、分けて考えると理解しやすくなります。各回答から、仕組みや作り方を説明するページへ進めます。
ゼラチンは植物から作るのですか。
ゼラチンは、動物の皮膚、骨、腱などにあるコラーゲンを加熱して取り出したものです。牛骨、牛皮、豚皮、魚皮、魚のうろこなどが原料になり、植物由来の寒天とは原料も主な成分も違います。同じゼリー状の料理でも、見た目だけでは固めた材料を区別できません。食品用などのゼラチンは純度を高めた材料で、同じ由来のにかわとは精製度で呼び分けられます。材料の成り立ちはコラーゲン・ゼラチン・コラーゲンペプチドのちがいで説明しています。
寒天とは何が違うのですか。
寒天はテングサやオゴノリなどの海藻に由来し、多糖類を主な成分とする素材です。たんぱく質であるゼラチンと違い、果物のたんぱく質分解酵素に凝固を妨げられず、口の中の温度でも溶けません。冷やしてできる形が似ていても、材料を溶かす条件や食感は同じではありません。寒天は、海藻から取り出した成分を固めたところてんを、凍結・乾燥させて作る素材でもあります。比較表は固める素材のちがいにあります。
生のパイナップル入りのゼリーが固まらないのはなぜですか。
生のパイナップルには、ブロメラインというたんぱく質分解酵素があります。酵素がゼラチンのたんぱく質を分解すると、ゼリーがうまく固まらないため、単に冷やし方だけの問題とは限りません。日本語版Wikipediaのゼラチンの解説では、熱処理された缶詰の果物なら、この問題を避けられるとしています。パパイアのパパインも同じたんぱく質分解酵素の仲間なので、果物の種類によって含まれる酵素が異なります。作業順と果物の扱いは台所の基本で読めます。
ゼラチンは沸騰させてもよいのですか。
ここで参照する日本語版Wikipediaの調理例は、液体を沸騰しない程度まで温めてから、ゼラチンを溶かした水を加える方法です。この記述は、すべての素材について沸騰後の硬さを比較した試験ではありません。ゼラチンを溶かす作業と、魚や肉のだしを煮詰める作業を分けると、手順の意味を捉えやすくなります。同じ資料は、粘度とゼリー強度が、前処理や抽出温度などの製造条件によっても異なると説明しています。具体的な溶かし方は果汁のゼリーに載せています。
魚から作るゼラチンもあるのですか。
魚皮と魚のうろこも、ゼラチンを作る原料に含まれます。魚を使うことと、ゼラチンが動物由来であることは矛盾しません。また、英語版Wikipediaは魚由来のゼラチンは牛や豚に由来するものより融ける温度と固まる温度が低いと説明しており、原料による性質の違いがあります。魚のうろこのように、コラーゲンと無機質が強く結び付く原料には、無機質を除く脱灰の工程もあります。製法と素材の関係は材料のちがい、料理の例は食材と料理で扱っています。
ゼラチンはアレルギー表示の対象ですか。
日本語版Wikipediaの食物アレルギーの項目では、ゼラチンは表示が推奨される「特定原材料に準ずるもの」に含まれています。消費者庁は食物アレルギー表示の制度や食品表示基準などの情報を公開しています。表示制度の区分は、個人がその食品を食べられるかを判定するものではないため、体調や食物アレルギーについては医師にご相談ください。食事の中での扱いはたんぱく質としてのコラーゲンにまとめています。
体は自分でコラーゲンを作るのですか。
体の中では、線維芽細胞などがコラーゲンや細胞外マトリックスを作ります。線維芽細胞は結合組織でよく見られる細胞で、動物の組織を支える構造を作る役割があります。体の中のコラーゲンを考えるときは、食材の名前だけでなく、細胞が材料を作って外へ送り出す過程が話の中心になります。線維芽細胞は、コラーゲンだけでなく、弾性線維やグリコサミノグリカンなどの成分も作ります。その流れは体のなかのコラーゲンで説明しています。
コラーゲンの説明にビタミンCが出てくるのはなぜですか。
健康長寿ネットは、ビタミンCをコラーゲンの生成に必須の化合物と説明しています。コラーゲン形成に関わる酵素については、アスコルビン酸を必要とし、プロリンからヒドロキシプロリンを作る反応に関わることが記載されています。これは体の中の反応を説明する話で、食品の配合や食べる量を示すものではありません。ヒドロキシプロリンは、コラーゲンの主要な成分として、らせん構造の安定性に関わります。反応の位置づけはつくられ方のページで扱っています。
食べたコラーゲンは、そのまま体のコラーゲンになるのですか。
食べ物のたんぱく質は、消化によって小さな分子に分けられます。2005年の研究は、ゼラチン加水分解物を食べた後の血液から、ヒドロキシプロリンを含むペプチドを検出したと報告していますが、測定された物質があることと、それがそのまま体の線維として組み込まれることは別の問いです。消化と合成の過程は体のなかのコラーゲン、測定の読み方は食べるコラーゲンの研究で説明しています。
コラーゲンペプチドとゼラチンは同じですか。
英語版Wikipediaのゼラチンの解説では、ゼラチンをさらに加水分解したものに、コラーゲンペプチドやゼラチン加水分解物という呼び名が使われるとしています。加水分解は、分子の結合を水の関わる反応で切ることです。由来が共通していても、鎖がどこまで切られているかという違いがあるため、名前をそのまま調理での使い道と結び付けることはできません。材料のちがいとペプチドということばで詳しく読めます。
冷やしたゼリーが暖かい部屋でやわらかくなるのはなぜですか。
ゼラチンのゼリーは、温め直すと溶けるゲルです。物理的な結び付きでできたゲルは、温度変化などによって流れる状態へ戻ることがあり、冷やして一度形ができても、その形がどんな温度でも保たれるわけではありません。盛り付けの段取りも含めた扱い方はゼラチンの台所の基本、寒天などとの違いは固める素材の比較にあります。
魚の煮汁が冷えると固まるのはなぜですか。
魚の皮などから出たゼラチンを含む煮汁が冷えて固まるものが、煮こごりです。煮汁ごと材料を冷やして固めた料理も同じ名で呼ばれ、加熱すると再び溶けます。粉ゼラチンを加えなくても、もともと材料にある成分が煮汁へ移ることで生じる料理です。煮汁には調味料の味や素材の風味が含まれるので、精製されたゼラチンそのものとは味も異なります。魚のあらでつくる煮こごりでは作り方を、食材と料理では魚や肉の部位との関係を説明しています。
ゼリー強度のブルーム値とは何ですか。
ブルーム値は、条件をそろえてつくったゲルの表面を押し下げるのに必要な重さを表す測定値です。ゼラチンの前処理や抽出温度なども、ゼリー強度に関わります。材料の量だけでなく、その材料が持つ性質も、固まり方を考えるときの情報になります。試験と調理の関係は、素材のちがいで説明しています。
コラーゲンの型は、どこが違うのですか。
Ⅰ型は真皮、腱、骨などに、Ⅱ型は軟骨に多いコラーゲンです。Ⅳ型は基底膜で網目状の構造をつくります。同じコラーゲンという名前の中にも、分布や集まり方の違いがあります。型の名前は、料理の形状ではなく、体内のたんぱく質の分類を読むためのことばです。組織ごとの説明は、コラーゲンの基本で読めます。
参考にした資料
- ゼラチン - Wikipedia
- 寒天 - Wikipedia
- ブロメライン - Wikipedia
- Gelatin - Wikipedia
- 食物アレルギー - Wikipedia
- 食物アレルギー表示に関する情報 | 消費者庁
- Fibroblast - Wikipedia
- ビタミンCの働きと1日の摂取量 | 健康長寿ネット
- Procollagen-proline dioxygenase - Wikipedia
- 消化 - Wikipedia
- Identification of food-derived collagen peptides in human blood after oral ingestion of gelatin hydrolysates(2005年)
- ゲル - Wikipedia
- 煮こごり - Wikipedia
- 加水分解 - Wikipedia
- パパイン - Wikipedia
- ヒドロキシプロリン - Wikipedia
- Bloom (test) - Wikipedia
- コラーゲン - Wikipedia