食べる順番を変えるだけで痩せるってホント?なぜ食べる順番を変えるだけで痩せると言われているのか、それには深い理由があります。その理由と実践方法をを詳しくご紹介します。
食べる順番とダイエットの深すぎる関係とは?
ダイエットでは、食べるものや調理方法に目がいきがちですが実は食べる順番にも痩せるコツがあることをご存じですか?
毎日の食事で食べる順番を意識することでより効果的なダイエットを実践できます。
その理由と方法についてご紹介します。
この順番が痩せる近道
「健康のために、野菜を先に食べてます」という方、多いですね。野菜の繊維質が小腸からの糖や脂質の吸収を抑えるので、いいと思います。
しかし、もっと正確な表現をすると「炭水化物を最後に食べる」、これです。
炭水化物は、英語でカーボハイドレートというのでこの食べ方を「カーボラスト」と言います。
カーボラストだったらどんな食べ方でもOKです。
肉→野菜→ご飯 でも
野菜→魚→パン でも
肉と野菜→ピザ でも
基本ルールはこれだけです。簡単ですね。
この順番が頭に入っている人は、太りにくくなります。
会席料理も、まさにこの順番で出てきます。
先付け(お通し)で食物繊維を頂き、向付(刺身)や鉢肴(焼き物)で主にお魚のタンパク質が供され、最後にようやく米飯や果物が出てきますよね。さすが、ユネスコ無形文化遺産に登録された和食です。
食べる順番は血糖値を上手に管理
「カーボラストが痩せやすい食べ方です」と、ずばり言えるのはクリアな実験データがあるからです。このデータをお見せする前に、血糖値とダイエットの関係をすっきりしておきましょう。
血糖値は、ご飯を食べると誰でも上がります。
そして時間がたつにつれて下がります。健康な人の血糖値は、1日のあいだに70mg/dLから140mg/dLくらいの範囲で上がったり下がったりしています。
血液に入った糖は、エネルギーとして使われますがご飯やスウィーツを食べすぎたり、食後にごろごろしていると糖を使いきることができず、余ってしまいます。
カラダは、この余った糖を「もったいない!」と感じてカラダに蓄えようとします。
どこに蓄えるかというと、お腹周りの内臓脂肪や皮下脂肪にある脂肪細胞です。食べた時は糖なのに、蓄える時は脂肪として貯蔵します。
人類の歴史は飢餓との戦いでしたから、せっかく体内に入れた糖は宝物なんですね。
つまり、ダイエット成功のためには、食べた糖が血中で余ってしまうような「一気に血糖値を上げる食べ方」をしないことが重要。同じ糖質量でも、ゆっくり食べれば、血糖値はゆっくり上がるので余る量も少なくなります。
血糖値とダイエットの関係、なんとなくわかってきましたでしょうか?
血糖値を上げないために、食べる糖質の量と食べる速さが重要ポイントになります。
はい、ここで、関西電力医学研究所の食べる順番に関する研究結果をご紹介します。
この研究では、ご飯とタンパク質(お魚とお肉)のどちらを先に食べたほうが血糖値が上がらないかを調べています。ご飯を食べてからお魚を食べる、または、お魚かお肉を食べてからご飯を食べる。そしてご飯とタンパク質の間は15分あけています。
http://kepmri.org/wp-content/uploads/2015/12/DY-20151223_MealSequence_Diabetologia_rev.pdf
黒い線はご飯を先に食べてから、お魚を食べた時の血糖値の変化です。
このグラフは2型糖尿病患者さんのデータなので、血糖値は全般的に高いのですが健康な人の血糖値も同じような変化を示しています。
次に、魚を食べてからご飯を食べた時の血糖値の変化を青い線で示しています。
血糖値の上がり方が、随分ゆるやかですね。ピークの血糖値も低くなっています。
お肉を先に食べた時はどうでしょうか?
赤い線はお肉を先に食べた時の血糖値の変化ですが、お魚と似た推移を示しています。
多少お魚より低めでしょうか。
順番を変えるだけで血糖値の変化が変わる理由としてタンパク質に含まれるインクレチンという物質が胃の働きをゆっくりにして糖の吸収がゆっくりになることが挙げられます。血糖値が高くならないということは、余る糖が少なくなる。
つまり「カーボラスト」は太りにくい食べ方と言えます。
順番を変えるだけでダイエットができる!これは是非、習慣化したいですね。
速食いはNG
どんなに順番を守っても、速食いはNGです。
ある研究で糖尿病になりやすい因子、つまり血糖値の上昇と深く関わっている要因を調べました。「寝る前の食事」「夜食あり」「朝食抜き」「速食い」は糖尿病との関連性が高い因子ですが、その中でダントツ一位は、なんと「速食い」だということが判明しました。
みなさん、食べる速さはいかがですか?
硬いものは1口30回噛むことは、ダイエットにも効果的ということです。