日本で一番コラーゲンのことがわかるサイトを目指します。
コラーゲン研究室

新田ゼラチンのペプチド機能性研究

「機能性ペプチド」 研究ストーリー

コラーゲン由来の機能性ペプチド研究は、まだその歴史は浅く、21世紀になってからわかってきたことも多いのです。
昔から民間伝承として効果が伝えられてきたゼラチン、コラーゲンに着目した新田ゼラチンは、科学的にメカニズムを解析し、臨床実験でその機能・効果を検証することで、機能性ペプチド研究をリードしてきました。

「機能性ペプチド」誕生までの開発年表

1998年:

ゼラチンに生理活性機能があるとの民間伝承をもとに研究をスタート

動物実験によりコラーゲンペプチドの機能性の研究を行う。

2001年:

コラーゲン由来のペプチドが体内に吸収されることを確認

他のタンパク質では見られないペプチド態の吸収があり、長時間血中にとどまることがわかった。ペプチド機能食品の作り方を変えたら、もっとシャープに効果が得られるのではないかと、さらに研究を進める。

2003年:

真野教授と新田ゼラチンが共同研究を開始

真野教授は、「食品の中で、骨・関節を元気にする成分があるはず」と考え、ペプチドの研究を行う。(数年後、コラーゲン由来のペプチドが、ペプチドのままヒト体内に吸収される種類や量を複数の研究者が発表)
その後、真野教授の研究室で、特定のペプチド(P-O、O-G)が骨・関節に作用していることを実証する。

2008年:

動物実験のデータを基に特許を出願

骨・関節に作用する特定のペプチド(P-O、O-G)を体内に出現させる成分についての特許を出願する。

変形性膝関節症、褥瘡などの臨床実験を開始

2009年:

新田ゼラチン主催のシンポジウムで研究成果を発表
機能性ペプチド「コラペプ®」を発表

(その後、アミノ酸学会等で発表)

2010年:

骨、関節などの種々の疾病の抑制に有効なペプチドを含有する「疾病抑制剤」の特許を取得

(特許第4490498号、真野教授と新田ゼラチンの共同登録)

2011年:

真野教授は、長年の研究成果をまとめた書籍「コラーゲン完全バイブル」を出版

(新田ゼラチンは編纂協力)

2012年:

新田ゼラチンの機能性ペプチドのグローバルブランド「Wellnex® 」を確立

「機能性ペプチド」 研究ストーリー1

写真
新田ゼラチンペプチド事業部 研究員杉原 富人

手探りでも、ひとつずつ確実に明らかにしていく。

機能性ペプチド製品化に至るまでの道のりは、決して平坦とは言えなかった。なにしろ、ゼラチンの生理機能が「あるだろう」という民間伝承からのスタート。ゼラチン/コラーゲンのトップ企業の責務として、そのメカニズム、効果のひとつひとつを丹念に解き明かしていく作業が続いた。その過程を、新田ゼラチン株式会社ペプチド事業部の杉原富人研究員にお伺いした。

---- 機能性ペプチド研究の歴史は1998年からなんですね。

杉原 はい。当時は豚皮ゼラチンをパイナップル果汁で分解・酵母発酵させたコラーゲンペプチドが全盛期でした。美容目的にコラーゲンドリンクなどの商品を各社がすでに発売しており、コラーゲンブームの少し前といったところでした。もちろん新田ゼラチンでも製品(素材)供給を行っていたのですが、次の市場をにらんで、運動器への生理機能を研究する社内ベンチャーが立ち上がったのがスタートです。当時は、まだロコモティブシンドロームという言葉もなかった頃です。

---- どんなことから始めたのですか?

杉原 ゼラチンには様々な民間伝承があって、中国の漢方「阿膠(アキョウ)=ロバ皮ゼラチン」では骨粗しょう症や腫瘍出血の治癒効果のほか楊貴妃が服用していたと書物に記述があるくらいの肌荒れ防止効果があるとか、ドイツでも骨粗しょう症や膝関節に効果があると言われていました。そのような民間伝承として古くから言われていることと、その頃のコラーゲン商品を愛用している方に体感性もあることから、それを実証するところからスタートしました。

当時、新田ゼラチン内では、生理活性機能を評価する設備やノウハウがなかったので、大学の先生との共同研究を開始しました。当社は、ゼラチンとコラーゲンペプチドを取り扱っているメーカーとして、吸収性の高いコラーゲンペプチドを酵素分解によって作り込むということを積極的に行い、それを大学で評価してもらうという進め方です。

---- しかし研究は時間がかかるものですよね。

杉原 コラーゲンペプチドの生理活性機能を評価するデータがなかなか揃わず、研究開発へのフィードバックがスピーディにできなかったのは確かです。しかし、機能性の研究、特にヒトへの生理機能を研究するのは時間のかかるものですから、地道に研究を続けました。

---- では比較的順調に進んできたということでしょうか?

杉原 挫折することなく製品化までこぎつけたということは順調だと言えるでしょうね。とはいえ、仮説をもとに実証・評価し、メカニズムを解明するのは、手探りの状態から始め、ひとつづつ丹念にデータを積み上げていくものです。なので、時間はかかってしまいましたが、作業としては成果に近づいているという実感を持ちながら続けていくことができました。

---- なかでも研究開発にドライブがかかったことなどありましたか?

杉原 城西大学の真野先生との出会いは大きいですね。お互いのミッションを共有しながら、非常に短時間でシャープな効果に行き着きましたので、研究が細胞培養による実験から動物実験へと加速度的に進みました。今もですが、真野先生は新田ゼラチンのペプチド機能性研究において中心的な共同研究者です。

コラーゲンペプチドの可能性

写真
城西大学薬学部医療栄養学科真野 博 教授

---- 真野先生は新田ゼラチンのコラーゲンペプチド研究において、中心的人物のお一人だと伺っております。そもそもの研究スタートのきっかけを教えてください。

真野博教授(以下敬称略) もともとは骨代謝の研究をしている中で、骨の生まれ変わりや、胎児の骨の成長などを研究していました。私は農学部出身なので、自然な流れで食べ物により骨や関節の健康維持や予防、治療が行えないかという方向に興味が移っていきました。浦島太郎を若返らせた竜宮城をヒントに、未知のその成分の名前をリューグリンと名付け、探索を続けていたんです。そんな時に新田ゼラチンさんからコラーゲンペプチドについての共同研究のお話があったんです。

---- では、コラーゲンペプチドとの出会いはそこからだったと。

真野はい。実を言うと、研究に関しては半信半疑な気持ちからのスタートでしたね(笑)。当時の栄養学の常識から考えると、コラーゲンを食べても、ヒトの消化酵素でアミノ酸に分解されてしまうので他のタンパク質を食べるのと同じであることと、コラーゲンには必須アミノ酸のひとつが欠けておりバランスがわるいタンパク質ということ、コラーゲンに多く含まれるアミノ酸のO(ヒドロキシプロリン)は体内で使われないことから、栄養価が低いという考えが当り前だったんです。

---- しかし、その気持ちが変わって、研究に本腰を入れるきっかけとなった出来事があった?

真野 まずは細胞における実験から始めたのですが、コラーゲンのアミノ酸の連なりの構成をみると、P-O、O-Gという配列が何度も繰り返されていて、Oはコラーゲンにしか存在しないアミノ酸であるため、このペプチドが特別なものなのでは?と思ったのが本腰を入れるきっかけですね。結局、この2つのジペプチドが骨や関節などに高い機能を持つことがわかるのですが、他のタンパク質には存在せず、コラーゲン由来のペプチドには圧倒的に多かったのです。

2005年頃になると、多くの研究者から同時多発的に、コラーゲン由来のペプチドは、ペプチド態で体内に吸収するという研究結果が発表され始め、ペプチドの生理活性機能に注目が集まってきました。

そこで、細胞培養での実験から動物実験に移り、そこでも骨や関節の細胞への作用が実証できたため、長年探してきたリューグリンとは、P-O、O-Gという2つのジペプチドだということを確信したのです。

---- 共同研究スタートから10年近く経ち、今後の課題は何でしょうか?

真野 骨や関節など似たような組織を持つ部位への効果は実証できました。ですが、コラーゲン由来の機能性ペプチドが細胞に命令を与えているのはわかっているものの、具体的にどうやって命令を与えているかまでは解明できていないため、それを分子生物学的に解明したいと思っています。これが解明できれば、食品としてだけでなく、新薬開発の可能性もあります。

また、専門分野の骨の関係では、破骨細胞、骨芽細胞の次に、骨細胞に対して作用があるのかどうかも調べようとしています。

さらに、P-Oだけ食べても、体内の代謝が変わってO-G、P-O-G、O-G-Pなどが出現することから、コラーゲン由来のペプチドの中に、リューグリン3、4があるかもしれないのです。これらの研究を深堀りしていくことで、新しい成分の発見につながると思っています。

このページを共有する
ページの先頭へ
size-l
size-m
size-s