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コラーゲン広報室

セミナー

2011年10月5日 開催「コラーゲン完全バイブル」出版記念セミナーレポート

2011年10月5日、大阪府八尾市の文化会館プリズムホールで、「コラーゲン完全バイブル」の出版を記念して、「食卓にコラーゲンを♪」推進委員会の主催で、八尾市近郊の市民の方々にお集まりいただき、セミナーを開催いたしました。
当日は、200人もの一般の参加者に来ていただき、盛況に実施いたしました。
ここでは、そのセミナーにおける著者の真野先生の記念講演をレポートします。「コラーゲン完全バイブル」の本に書けなかったこともお話くださいましたので、それらを中心にまとめました。

■コラーゲンペプチドの秘密

伝えたいこと

コラーゲンペプチドは、どうして効くのか。
それは、P-O、O-Gなどのコラーゲンのペプチドが細胞に命令を出すから。
実は、肌も骨も軟骨も、ほとんど同じ成分。そのため、コラーゲンペプチドは全身に働く。

  • ※P-O(プロリルヒドロキシプロリン)=アミノ酸P(プロリン)とO(ヒドロキシプロリン)が結合したコラーゲン特有のペプチド
  • ※O-G(ヒドロキシプロリルグリシン)=アミノ酸O(ヒドロキシプロリン)とG(グリシン)が結合したコラーゲン特有のペプチド

細胞を元気にするための命令

そのことが何故、カラダに大事なのか。
私たちは、病気を治すために、クスリを飲む。
しかし、クスリを飲まなくても治ることがある。それはカラダが自分でバランス(恒常性)を保つため。
何故、バランスが保たれるのか。それは、組織や臓器の中で「細胞」が働くから。
私たちのカラダは細胞の塊。その細胞のひとつひとつが元気になろうと働くことでバランスが保たれる。

命令を出す物質とは

細胞の働きは、どのようにして調整されているのか。
それは、細胞が元気になれという命令が与えられるから。命令は、シグナル伝達物質と呼ばれ、それが細胞に元気になれと伝える。

その命令(シグナル伝達物質)のうち、体内で作られる代表はホルモン。食事から摂らなければならない代表はビタミン。工場で作るのがクスリ。
まだこの世の中では見つかっていない命令もたくさんあると考えられている。

同じ歳でも、若く見える人と老けて見える人がいるが何が違うのか。
若く見える人は、カラダの中で、若く保つ命令がおりているからと考えらえる。
その命令を探すことで、健康を保つ、若さを保つと考え、今は世界中の研究者が研究している。

■大事なのは食品の機能

病気を予防するには

病気には「内的要因」と「外的要因」がある。
「内的要因」とは、遺伝的な要因など。これは現在、防ぐ事ができない。
もうひとつの「外的要因」。これは食生活や喫煙、運動といった生活習慣に起因することが多い。
病気になったらクスリや手術で「治療」する。

でも病気になる前に「予防」をした方が好ましい。
この病気を「予防」すること。そして「外的要因」を無くすこと。この両方を兼ねているのが、「食事」と「運動」。
この「食事」と「運動」が、私たちが健康でいるために、誰でも、いつでも、どこでも、すぐに始められること。

食品の3つの機能

この「食事」ですが、昔は、栄養のバランスが大事と言われていた。
今では、それだけではなく「食品の機能」という言葉が生まれて、食品であるがクスリと食品の間くらい(クスリのような力がある)の食品が見つかってきた。
クスリとは何が違うか。食品なので、医師の処方で薬局に行かなくても、どこででも買える。そして副作用がない。それが食品のいいところ。

大学などでは、これらのことを食品の「一次機能」「二次機能」「三次機能」と言っている。
「一次機能」は、栄養の働きのこと。
「二次機能」とは食品の大切な部分である、おいしさ、楽しさなど。
そして、食品の機能(食品のクスリのような力)のことを「三次機能」といい、身体の構造と機能に望ましい影響を与える作用(生体調整作用)のこと。

食べ物は、バランスよく食べるだけでは駄目だということ。もちろん、おいしく食べることは大事。そのうえで、三次機能にも注目して、食品を選んで食べた方がいい。それが新しい考え方。

食品の機能性を重視

食べ物は全て科学物質です。食べ物は自然なものというイメージであるが、食べ物も私たちのカラダも細胞で出来ていて、細胞を分解すると、全て科学物質になる。食べ物も私たちのカラダも化学物質の集合体。

いろいろな栄養素、味や香りの成分、それらはすべて科学物質。その中から、カラダに作用する良い成分(生体調整成分)だけを抜いてくる。
食品には、良い成分と有害な物質が必ず含まれている。そして、良い部分だけを抽出し、濃縮して使うというのが今の食品機能の考え方。

■食品の三次機能としてのコラーゲンペプチド

骨、関節に機能する成分を見つける研究

食品の中で、骨、関節の代謝を調整する成分を見つけるというのが我々の研究テーマ。
その研究により、ロコモ(歩けなくなるなど、体の運動器に支障が出て、通常の生活が出来なくなること=変形性関節症、骨粗しょう症などが起因する)の予防法、治療法を開発しようとしている。

骨の中には細胞がぎっしり詰まっていて、骨をつくる「骨芽細胞」、骨をこわす「破骨細胞」がある。私たちのカラダは、常に骨を壊したり、作ったりしている。10年前の骨は、もう今のカラダにはない(子供であれば5年前の骨はない)。絶えず作り変えられている。
壊して作り直す、そうして新しくしていかないと、建物などと同じように古くなって、弱くなっていく。

骨に大事な栄養素は「カルシウム」が有名であるが、実は「コラーゲン」も骨に大切な栄養素。
建物で例えると、柱の鉄筋にあたるものが「コラーゲン」。そこに塗っているセメントにあたるものが「カルシウム」。

骨をこわしたり、骨をつくったりする命令は何か。この命令を皆が探していた。この命令が見つかればクスリもいらなくなる。それを探すとき、我々は、コラーゲンに注目した。
コラーゲンは非常に大きな分子のタンパク質で、「破骨細胞」がそれを壊す(分解する)ときに出てくる「コラーゲンペプチド」が骨を強くするのではないかと考えた。

コラーゲンの特長

コラーゲンとは、動物の中にあるタンパク質で3重螺旋構造をしており、非常に硬い物質。
硬い生のコラーゲンを加熱して螺旋を崩したものがゼラチンで、ゼリーなどの食材に使われている。

そして、そのゼラチンを酵素で分解して、吸収しやすくした機能性食品がコラーゲンペプチド。
コラーゲンは不思議なタンパク質。タンパク質はアミノ酸の塊であるが、コラーゲンはかなり特殊なアミノ酸の構成をしている。

コラーゲンのアミノ酸の配列を見ると、O(ヒドロキシプロリン)が随所に現われる。このOは、タンパク質の中ではコラーゲンにしかない。
そして、Oの前後にP(プロリン)、G(グリシン)が多く現われる。

Oと結合したアミノ酸は人間の消化酵素で分解され難く、一部はアミノ酸が複数結合したペプチドの形で体内に吸収される。
我々は、PとO、OとGの組合せが何回も繰り返していることに注目し、それが吸収されて体内でたくさん出て来るのではないかと考え、実験した。

■コラーゲンペプチドの機能に関する実験結果

骨、軟骨への機能

リンをたくさん食べさせて骨密度を低下させたマウスに、コラーゲンペプチドに含まれるアミノ酸の組合せであるP-O、O-Gを食べさせると、骨の密度と強度が増えた。
細胞培養実験では、P-OとO-Gにより、骨芽細胞の働きが活性化して、骨を作ることが促進されることがわかった。

そして、骨を壊す破骨細胞は、P-Oにより増えて、O-Gにより抑制されて出来ない。
これは大事なことで、現在の骨粗しょう症のクスリは破骨細胞を抑制するだけであるため、副作用もある。コラーゲンペプチドのいいところは、破骨細胞を抑制するO-Gと、促進するP-Oの両方が含まれていること。

骨には破骨細胞の抑制と促進のバランスが大切なので、これは素晴らしいこと。
ヒトではどうなのか。コラーゲン由来のペプチドが体内に吸収されることが臨床試験でわかっている。

そして、最近の臨床試験では、ヒザが痛いヒトへの実験で、痛みが抑えられることがわかった。
軟骨への作用をマウス実験で調べてみると、軟骨が再生することが確かめられた。
これらのことから、コラーゲンペプチドは、骨や関節を改善することがわかる。

肌への機能

骨、軟骨、肌は、ほとんど同じ成分。
それぞれ細胞は異なる。骨は骨芽細胞や破骨細胞、軟骨は軟骨細胞、皮膚は線維芽細胞や上皮細胞など。

細胞の回りにある物質を基質と呼ぶが、これはコラーゲンがメイン。
また、基質には、ほかにも、グルコサミン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸などの機能性糖が、骨・軟骨にも、皮膚にも存在している。

では、骨、軟骨、皮膚の成分で何が違うのか。実はカルシウムが有るか無いかだけの違い。
そのため、コラーゲンペプチドは、骨や軟骨だけでなく、皮膚にも作用する。
ヒトへの実験においても、コラーゲンペプチドを食べると隠れシミが改善されることがわかった。

■コラーゲンペプチドの摂り方

毎日の摂取

コラーゲンペプチドは、1日10g程度を食べると、カラダに必要な量のP-O、O-Gが吸収されることになる。
このコラーゲンペプチド10gを摂ろうとすると、通常の食事では、かなり難しい。
コラーゲン含有量の高い鳥皮でも、200g程度食べないと10gのコラーゲンは摂取できない。しかも、よく調理して分解しないと、通常の食品のままでは、P-O、O-Gの吸収の効率が下がる。

普段の食事に気をつけて

私たちは、食品から栄養素や機能性成分を摂ることが原則。
普段の食事に気をつけて、どのような食事だったらコラーゲンやカルシウムが多いのかを考えていると、より肌や骨が健康になる。

カルシウムの多い食品は、教科書や食品栄養表示に記載されている。ところが食品のコラーゲンの量は、あまり教科書などに記載されていない。
イメージとしては、魚や鳥の皮、肉の筋など、現代人が捨てていたようなところに多いと考えればよい。

■まとめ

毎日の摂取

コラーゲンは食べ物から摂ることができる。体内でも作っている。
これを両方上手に使うには運動。
運動すると体内のコラーゲンを上手に使うことができる。
運動があまりできない方は、食べ物からいっそう多く摂らないといけない。
そして、コラーゲンペプチドのP-O、O-Gが、科学の進歩によって、細胞に命令を出す活性本体ということがわかった。
P-O、O-Gが皮膚の線維芽細胞、関節の軟骨細胞、骨の破骨細胞と骨芽細胞にバランスを整えるよう命令を出す。

今日、一番伝えたかったこと。食べたコラーゲン(コラーゲンペプチド)が、肌や骨のコラーゲンの材料になるのではない。
食べたコラーゲン(コラーゲンペプチド)は、体内でジペプチド(P-OやO-Gのようなアミノ酸が2つ結合したもの)になり、皮膚や骨や軟骨の細胞にバランス(恒常性)を保つように命令(シグナル伝達物質)を出す。
そして、コラーゲンは長い食経験(縄文人のときからずっと)からみて、安全性については大きな問題がないのが明らか。
今後の研究でコラーゲンペプチドは、さらに発展すると思われる。我々もさらに研究を進める。

文責:食卓にコラーゲンを♪推進委員会 事務局 小田義高
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