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渡邉真由美のヘルスケアレポート

2019年 6月 更新夏の日焼けもあなどれない!日常生活でよくある「やけど」、正しい対処法は?

オーブンで、アイロンで、うっかり“ジュッ!”。やけどは生活の中でよくある怪我の一つです。対処法を誤ると、腫れて熱をもったり、跡が残ったりしてやっかいに。夏はレジャーでの日焼けにも注意したいもの。悪化させない応急処置や、医療機関にかかる目安など、「やけどを早く、きれいに治す」対処法を皮膚科専門医 野村有子先生に伺いました。

ヒリヒリ日焼けは“久々の”アウトドアが危ない!

夏にやけどで受診する人の大半は「日焼けを失敗してしまった」ケース、と野村先生。

「趣味として通年、テニスなどの屋外スポーツをする人は、普段から気をつけているので大丈夫なことが多いのですが、危ないのは“久しぶりに”とか“急に”アウトドアへ行った場合。釣りやゴルフ、野外コンサートなどに注意が必要です」(野村先生)

花火やバーベキューなど、火を使うイベントでのやけどは、日焼けのトラブルに比べると若干少ないそう。意外なところでは「バイクのマフラー」。止めた直後のマフラーはまだ熱く、そこにすねやふくらはぎが直接触れてやけどするケースが多いとのこと。
一方、季節を問わず女性に目立つのは、

「近年はコテ(ヘアアイロン)による顔や首のやけどがよく見られます。料理中で熱くなったオーブンやフライパン、てんぷら油によるものや、アイロンも多いですね」(野村先生)

日焼け止めは“2度塗り”でムラなく!

日差しの強い季節、紫外線によるシミやシワを防ぐには、帽子や日焼け止めなどによる対策をしっかりと。

「日焼け止めは、塗る量が少ないと効果が十分得られません。メーカーが推奨する適量を守りたっぷりと。最初に薄く伸ばしてから2度塗りすると、ムラを防げます」(野村先生)

特に塗り残ししやすい部位はイラストの通り。

「首にシワができると老けて見られやすいので、顔だけでなく首筋にも塗りましょう」(野村先生)

<日焼け止め、塗り残しやすい場所は?>

日焼け止め、塗り残しやすい場所は?

“赤くなってヒリヒリ”軽度なら即席氷のうでクーリングを!

日焼けでも、アクシデントによるやけどでも、すぐに冷やすのが鉄則。推奨は

「流水を30分、患部にあてて冷やす」ですが、じっとしているのが難しければ「水でぬらしたタオルで保冷剤(アイスノンなど)をくるみ、それをビニール袋に入れて “即席氷のう”をつくり、患部にのせましょう。長時間冷やせるおすすめクーリング法です」(野村先生)

ビニール袋に入れるのは、保冷剤を直接患部にあてると、外したときに皮膚が一緒にはがれる恐れがあるためです。

やけどの適応がある市販薬を使う場合は、しっかりクーリングした後に。傷を保護する絆創膏も軽い赤み程度ならいいでしょう。

海のレジャーなどで広範囲に日焼けすると、火照って脱水状態になりやすいので、こまめな水分補給を。汗をかかないよう涼しい部屋で過ごしましょう。

「保湿剤をたっぷり塗るのも、傷の悪化や皮膚の乾燥を防ぐ対策になります」(野村先生)

いずれの場合も、1~2日様子をみて症状がおさまらなかったり悪化してきたりしたら、すみやかに皮膚科を受診しましょう。

<野村先生の「おすすめクーリング」>

  1. タオルを水で濡らし、軽くしぼる
  2. 保冷剤(アイスノンなど)を1でくるむ
  3. (2)をビニール袋などに入れ、患部にあてる

※薬(やけどの適応があるもの)や絆創膏は十分クーリングした後に。症状が改善しないようならすぐに医療機関へ。

<知らないうちにひどい日焼け!の対処法>

  1. 上の「おすすめクーリング」で冷やす。
  2. こまめな水分補給を
  3. 涼しい部屋で、静かに過ごす
  4. 保湿剤をたっぷり塗ると、皮膚の乾燥による悪化が防げる

→やけど、日焼けともに、1~2日経ってもおさまらなかったら医療機関へ!

水ぶくれは破かないで! 医療機関で水を抜く処置を

注意したいのは、水ぶくれができていたり、水ぶくれが破けている場合。

「流水でのクーリングはNGです。水ぶくれが破けると、皮膚表面の組織が欠損して患部が露出され、流水により組織が壊されたり、菌による感染が起こりやすくなったりするためです」(野村先生)

感染が起こると腫れたり熱をもったり、ただれて傷が深くなったりするため、治療に時間がかかるだけでなく、跡がいつまでも残ってしまう恐れも。水ぶくれができてもごく小さいものであれば自然に中の水が抜け、治癒することもありますが、基本的には水ぶくれができたら、皮膚科の受診を。

「水ぶくれは皮膚をおおっている保護膜みたいなものなので、自分で処理しようとせず医療機関で水を抜く処置を受けてください。水を抜くと、覆っていた皮膚がそのまま保護剤の役目を果たし、治りが早くなります」(野村先生)

くれぐれも、水ぶくれは破かないようにしましょう。水ぶくれはできていなくても、ヒリヒリや赤みが広範囲に及び、痛みが強かったり熱をもったりしたら皮膚科へ行きましょう。患部の場所や症状の程度に応じて、炎症を鎮めたり感染を防いだりする薬を処方します。

糖尿病の方のやけどはすぐ病院へ

糖尿病の方は知覚神経が鈍くなっていたり血行が悪くなったりしがちですので、やけどしていても気づかないことが多々あります。そのため思っている以上にやけどの傷が深くなりがちですので注意が必要です。
特に、冬に多いカイロや湯たんぽによる低温やけどは、1~2週間かけて徐々に深くなっていくため、足などの特に末端のやけどは処置が遅れると壊疽してしまうことも。糖尿病の方がやけどしたら、すぐ病院へ行きましょう。

野村有子先生

お話しを伺った方 野村皮膚科医院 院長
野村有子先生

日本皮膚科学会皮膚科専門医。慶應義塾大学医学部皮膚科教室を経て1998年開業。
患者一人ひとりを考えた細やかな対応に定評あり。日焼けや手荒れなど、女性に多い肌悩みのケア指導に力を入れており、取材記事も多数。

野村皮膚科医院 ホームページ

渡邉真由美 わたなべ まゆみ

プロフィール

健康予防管理専門士。
健康・美容・医学ライター、日本メディカルライター協会会員。

「ミドル~シニア世代のQOL向上」をメインテーマに、書籍、雑誌、WEB等の企画構成、取材、執筆を数多く行っている。

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