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健康のために

渡邉真由美のヘルスケアレポート

2016年 8月 更新8月にピーク!こじらせるとこわい「夏風邪」予防と対策

年々厳しさを増す夏。体調を崩すと、身体へのさらなるダメージが心配です。夏風邪は重症化すると他の病気を引き起こしたり、別の病気と間違えやすかったり、となかなかやっかい。
適切な予防&対策で健やかに夏を乗り切りましょう。

夏風邪の主犯は、高温を好むウイルス

風邪の原因はウイルス感染が80~90%を占めており、夏風邪も例外ではありません。
その種類は200以上とも言われていますが、多くは低温で空気の乾燥した環境を好みます。そのため風邪の流行時期は冬場が中心なのです。
ところが、ウイルスの中にも高温で湿度の高い環境を好むものがあり、それが夏風邪を引き起こすもとに。代表的なものを次にまとめました。

おもな夏風邪

  • プール熱(アデノウイルス)
  • 手足口病(エンテロウイルス)
  • ヘルパンギーナ(コクサッキーウイルス他)
  • ライノウイルスによる風邪(一年中みられるが、冬は少ない)

今夏はヘルパンギーナが流行。合併症に注意を

今夏は特に、高熱や口腔内に水疱などを伴うヘルパンギーナが流行中。国立感染症研究所の6月末の発表によると、全国の患者報告数が8週にわたり増え続けているとのこと。例年、8月にピークが見られるので、今後も増加が予測されます。

ヘルパンギーナは、感染すると2-7日の潜伏期間後、38℃以上の発熱や、口腔内の水疱が見られるのが特徴。多くは1週間程度で治癒しますが、体力のない乳幼児が罹患するケースが多く、食事や水分が摂れず脱水症状を起こすリスクが高いことや、熱性けいれん髄膜炎心筋炎※といった合併症のリスクも。もちろん大人も感染の可能性があり、こうした合併症にも注意が必要です。

ヘルパンギーナは患者の唾液などから経口感染しやすく、また、アルコール消毒は効きにくいので、手洗いとうがいの徹底が予防の原則です

熱性けいれん:
乳幼児の発熱時に多い症状で、手足のけいれんや意識を失うなどが見られる。多くは数分程度でおさまり、命に関わらないが繰り返すことがある。
髄膜炎:
髄膜という脳や神経を覆う膜に炎症が起きる病気。発熱やだるさ、意識障害やけいれんなどが起こり、重症化すると命に関わる。
心筋炎:
心臓の筋肉が細菌感染等で炎症を起こす病気。重症化すると心機能が低下し命に関わる。

夏風邪に似た別の病気に注意!

夏風邪はありふれた病気だけに、思い込みは禁物。ただの風邪と思っていたら、実は別の病気だった、というケースにご注意を。重症化すると治癒までに時間がかかるだけでなく、場合によっては命の心配も。
夏風邪に似た別の病気には、マイコプラズマ肺炎、細菌性肺炎、その他感染症(髄膜炎、急性腎盂腎炎など)、アレルギー(アレルギー性鼻炎、カビによる過敏性肺炎など)、肺結核などがあります。

それぞれ、特徴的な症状は下記の通り。当てはまる場合はもちろん、そうでなくても風邪の症状が10日以上続くような場合は、医療機関を受診しましょう。
最初は夏風邪であっても、重症化すると細菌が肺に入り込んで炎症を起こす(細菌性肺炎)こともあるからです。

症状チェック表

咳が長引く(目安として10日以上)
  咳だけが何週間も続く→過敏性肺炎
  発熱が続き、倦怠感もある→マイコプラズマ肺炎
  血痰や息切れがある→肺結核
  胸痛や息苦しさがある→細菌性肺炎(通常の夏風邪から発症することも多い)
透明な鼻水が出て、目のかゆみもある→アレルギー性鼻炎
高熱が出て、強い頭痛と嘔吐がある→髄膜炎
寒気やふるえをともなう高熱が出て、腰が痛い→急性腎盂腎炎

予防と対策は?

予防は冬にひく風邪と同様、手洗いやうがいなどでウイルスを体内に入れないことが第一です。
また、家庭などで、風邪を引いた人が使用したタオル(手や顔、身体をふいたもの)を共用しないよう気をつけましょう。乳幼児が感染した場合、おむつや下着を直接手で触らないことも大切です。
なお、プール熱に関しては、感染拡大を防ぐため、保育園や幼稚園、学校への出席は主症状がなくなって2日経過後といった規定があります。

夏は特に、暑さで睡眠不足になりやすく、食欲が落ち、水分も失われがちで、これらが風邪を引いたときに治りが悪くなる要因に。十分な休息と栄養、水分摂取を心がけましょう。
なお、下痢の症状に対してむやみに下痢止めを使うと、悪さをしているウイルスや細菌が体外に排出されにくくなることも。薬の使用は医師や薬剤師に相談してからの方が安心です。

渡邉真由美 わたなべ まゆみ

プロフィール

健康予防管理専門士。
健康・美容・医学ライター、日本メディカルライター協会会員。

「ミドル~シニア世代のQOL向上」をメインテーマに、書籍、雑誌、WEB等の企画構成、取材、執筆を数多く行っている。

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