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健康のために

渡邉真由美のヘルスケアレポート

2015年 12月 更新今年は大流行の恐れも!?冬の食中毒にご用心

食中毒は夏のイメージが強いですが、冬も毎年のように流行していることをご存知ですか?
ホームパーティや宴席の多いこの時期、食べ物や調理に気をつけるほか、家族間等でうつる二次感染の予防も大切です。

新型ウイルス発見で全国的に警戒

夏の食中毒は食物の腐敗等で発生する細菌がおもな原因であるのに対し、冬は海産物等に付着したウイルスが感染源に。感染性胃腸炎と呼ばれる、腹痛をともなう激しい下痢が症状の大きな特徴です。

今年は、おもな原因の一つであるノロウイルスの新型が発見され、ニュースとなりました。ウイルスの型は遺伝子の配列で決まりますが、今回発見されたのは変異株と呼ばれる、従来のノロウイルスとは違う遺伝子配列をもつものだったのです。

ノロウイルスに限らず、人間の体は一度ウイルスに感染すると免疫ができ、次回以降は感染しにくくなるのですが、今回は新型なので、ほとんどの人にその免疫がありません。そのため、非常に感染力が強く、厚労省や医療・介護関連施設では警戒を強めています。

すでに、10月下旬の時点で、ここ10年で2番目に多い患者数が報告されており、11月初旬には、警報基準値を超えている地域も出てきています。
自分は今まで感染性胃腸炎にかかったことがないから大丈夫などと甘くみず、予防につとめることが大切です。

※警報基準値:感染症の発生状況を把握するため選定した医療機関1カ所あたりの患者数が20人を超えると警報レベルとなる。

冬の食中毒 二大原因

日本での感染性胃腸炎の流行パターンは、冬の前半にノロウイルス、冬の後半から春にかけてはロタウイルスがおもな原因となります。

ノロウイルス

1968年に米国で発見され、2002年に国際ウイルス学会で正式にノロウイルスと命名されました。
多くの遺伝子型を持ち、食品からの検出が難しく、感染経路を特定しにくいのが特徴です。ノロウイルスによる感染性胃腸炎は通常、2〜4日のウイルス潜伏期間ののち、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛が1〜2日続きます。感染しても症状が出ないかごく軽度の場合もあります。

ロタウイルス

ロタとはラテン語で車輪を意味し、電子顕微鏡で車輪のように見えることから命名されました。
乳幼児の急性重症胃腸炎の主な原因ウイルスとして知られており、5歳までにほぼすべての子どもがロタウイルスに感染するといわれています。ロタウイルスによる胃腸炎は、2〜4日のウイルス潜伏期間ののち、水のような下痢や嘔吐、発熱、腹部の不快感などが起こります。重症化するとけいれんや腎不全、脳症といった合併症を起こす恐れもあります。
大人は何度も感染しているため、症状が出る心配はまずありません。

特にノロウイルスは、食中毒の全患者の半数以上を占め、大規模な食中毒になりやすいので注意が必要です。

参考元:厚生労働省
ノロウイルスに関するQ&A(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/kanren/yobou/040204-1.html
ロタウイルスに関するQ&A(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/Rotavirus/index.html

手洗いをしっかり。「二次感染」にも注意

ノロウイルス、ロタウイルスとも第一に、手洗いの徹底が重要です。
ノロウイルスといえば、貝類からの感染が多いイメージがありますが、実はこのウイルスは食品からの検出が難しく、約7割は感染源が特定できていません。貝を食べなければ感染しない、ということはありませんので、日ごろから次に挙げるような手洗いをしっかりして、予防につとめることが大切です。

ウイルスは一般的に熱に弱いため、貝に限らず生食は避け、十分に加熱を。特に、子どもや高齢者は抵抗力が弱く、感染すると重症化する恐れがありますので、食品には中までしっかり火を通しましょう

また、食品だけではなく、調理器具や調理者の手などからの二次感染の防止につとめましょう。二次感染は、一気に大規模な感染に至る恐れがあります。
二次感染で多いのは、感染した人の嘔吐物や糞便を介するケースこれらには大量のウイルスが排出されています。処理をするときには感染を広げないよう、細心の注意が必要です。

なお、ロタウイルスに対しては、乳児を対象にワクチンが承認されており、任意で受けることができます。詳しくは医療機関でご相談ください。

<予防のポイント>

手洗いをしっかり

  • タイミングは…
    食事の前、トイレに行った後、調理の前、料理を盛り付ける前には必ず!
  • 洗い方は…
    指輪は外す
    石鹸を十分に泡立てる
    指先(爪との間も)、指の間、親指の回り、手首など、汚れが残りやすい部分を丁寧に

食品は生食を避け、十分に加熱を

消毒は塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウムを含むもの)を薄めて

薄め方は下記参照

消毒液の作り方

※ゴム手袋をはめて作業し、ペットボトルには必ず「消毒液」と表示する。

嘔吐物や糞便の処理は使い捨て手袋等を使い、最後に床を消毒

  • 床等に飛び散った嘔吐物や糞便を片付けるときには、使い捨てのエプロンやマスク、 手袋を着用。
  • ウイルスが飛び散らないように、汚物をペーパータオル等で静かに拭き取る。
  • 拭き取った後は消毒液(上記参照)で床を浸すようにして拭き、最後に水拭きを。
  • 汚物やペーパータオル、おむつはビニール袋で密閉し廃棄(浸すように消毒液を入れるとなお良し)
  • シーツなどのリネン類は、洗剤で下洗いした後、熱水洗濯を。(85℃で1分間以上)
    熱水洗濯ができない場合は、消毒液で消毒後、十分にすすぐ。(熱風乾燥をするとなお良し)

渡邉真由美 わたなべ まゆみ

プロフィール

健康予防管理専門士。
健康・美容・医学ライター、日本メディカルライター協会会員。

「ミドル~シニア世代のQOL向上」をメインテーマに、書籍、雑誌、WEB等の企画構成、取材、執筆を数多く行っている。

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