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健康のために

渡邉真由美のヘルスケアレポート

2015年 10月 更新成人男性の4人に1人が“予備軍”痛風からカラダを守る

“食欲の秋”だからこそ、カラダに優しい食生活を-かつては贅沢病などとも呼ばれていた痛風ですが、今や成人男性の4~5人に1人は痛風およびその予備軍とされるほど身近に。
予防・改善のための食事のポイントをまとめました。

過剰な尿酸が急激な痛みを引き起こす。「メタボ」と合併すると命の危険も

痛風は、血液中の尿酸が過剰になるために起こる、急性の関節炎です。足の指に出ることが多く、突然耐え難い痛みが生じ、赤く腫れたりもします。ほとんどの場合、数日~10日程度でおさまりますが、放っておくと足首や膝などの、より大きな関節も痛むようになり、さらに腎臓の機能低下を起こしやすくなるなど、症状が重くなるので早めの対処が望まれます

血液中の尿酸の量を示す「尿酸値」は、7.0mg/dlが基準とされています。これを超えると「高尿酸血症」となり、今は症状が出ていなくても“痛風予備軍”に。生活習慣の改善や、必要に応じて薬による治療の対象となります。

近年では、内臓脂肪型肥満による代謝異常、いわゆる「メタボ」で高血圧や高血糖のある人が尿酸値も高い場合、動脈硬化の危険因子となることも指摘されています。動脈硬化は、脳梗塞や心筋梗塞の大きな要因ですので、高尿酸血症を甘くみていると命とりにもなりかねません。

高尿酸血症は、成人男性の4~5人に1人、30歳以上では3人に1人ともいわれています。女性は、女性ホルモンに尿酸値を抑える作用があるため閉経前は少なく、閉経後に増えてきますが、それでも50歳以降で3%強とされていますので、圧倒的に男性に多い症状といえます。

内臓脂肪肥満から各種生活習慣病や高尿酸血症を引き起こしのちに動脈硬化性疾患へと進行していく

そもそも尿酸とは何?プリン体との関係は?

尿酸とは、体内にあるプリン体という成分が肝臓で代謝される過程でつくられる物質です。プリン体とは細胞中の「核酸」の成分として知られており、体内でもつくられる一方、私たちは食事からもプリン体を摂っています。
プリン体は身体にとって必要な成分ですが、過剰になると、代謝によってつくられる尿酸の量も増えてしまいます。

尿酸は名前が示すように、おもに尿から排出されますが、つくられた量の1割程度にすぎないとされています。大部分は、一度腎臓に運ばれたのち、再吸収されているのです。尿酸には抗酸化作用があるともいわれており、身体の中で産生と排出のバランスをとりながら、一定量存在しています。このバランスが崩れ、血液中の尿酸が増えすぎると、健康にとってマイナスになってしまうというわけです。

尿酸の生成と排泄のしくみ 口からプリン体を摂取・体内で作られるプリン体→尿酸に合成される→尿から排泄

尿酸値を下げ痛風を克服するための“食生活の改善 5カ条”

高尿酸血症や痛風に対して病院ではおもに、尿酸値を下げるための薬物治療が行われますが、日常生活の改善も欠かせません。特に、食事の見直しは重要です。

1、肥満を解消、予防する

肥満は高尿酸血症だけでなく、糖尿病や脂質異常症といった、すべての代謝異常による疾患に関わります。肥満がある場合は適正体重に近づけることが大切です。
特に高尿酸血症の場合は、果物の摂りすぎに注意を果物に含まれる果糖は尿酸の体内での合成を促進することがわかっています。1日の目安としてリンゴなら半分、バナナなら1本に控えましょう。

2、プリン体を多く含む食品は控える

食品100g当たりに、プリン体を200mg以上含むものを高プリン食といいます。おもな食材には、動物の内臓や魚の干物、白子、乾物などがあります。一方、魚肉ソーセージ、かまぼこ、焼ちくわなどの練り物や、カズノコ、スジコなどの魚卵はプリン体が少ないので、おかずの参考に。肉なら内臓よりは普通の肉を、魚なら干物よりは白身を選ぶと良いでしょう。

なお、プリン体は水に溶けやすいため、ゆでたり煮たりすると摂取量を抑えるのに効果的です。肉ならしゃぶしゃぶにしたり、一度茹でこぼしてから調理したりすると摂取量を減らす助けになります。

プリン体の多い食品と少ない食品(mg/100g)

極めて多い(300mg〜)鶏レバー、マイワシ干物、イサキ白子、あんこう肝酒蒸し
多い(200〜300mg)豚レバー、牛レバー、カツオ、マイワシ、大正エビ、マアジ干物、さんま干物
少ない(50〜100mg)ウナギ、ワカサギ、豚ロース、豚バラ、牛肩ロース、牛タン、マトン、ボンレスハム、プレスハム、ベーコン、ツミレ、ほうれん草、カリフラワー
極めて少ない(〜50mg)コンビーフ、魚肉ソーセージ、かまぼこ、焼きちくわ、さつま揚げ、カズノコ、スジコ、ウィンナーソーセージ、豆腐、牛乳、チーズ、バター、鶏卵、とうもろこし、ジャガイモ、さつまいも、米飯、パン、うどん、そば、果物、キャベツ、トマト、にんじん、大根、白菜、海草類

(総プリン体量:高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 2012年版)

3、アルコールを控える

アルコールは体内で乳酸に代謝されますが、この乳酸には尿酸が尿として排出されるのを阻害する作用があることがわかっています。禁酒がもっとも望ましいのですが、1日の目安として日本酒なら一合、ビールなら中瓶一本までに控えましょう。

プリン体ゼロのビールなら、たくさん飲んでも大丈夫?

ビールはもっともプリン体が多いアルコールです。近年「プリン体ゼロ」をうたうビールが増えてきましたが、ゼロだからと安心してたくさん飲んでしまってはNG。アルコール自体に、尿酸の排出を抑える作用があるからです。
同じように、プリン体は醸造酒よりも蒸留酒の方が少ないとされていますが、だからといって飲む量が多くなってしまえば、尿酸値を上げてしまうもとに。アルコールは種類問わず控えることが、痛風対策の原則です。

4、野菜や海藻をたっぷり摂る

尿がアルカリ性になると、尿酸の尿中への排泄が促されます。そのためにはアルカリ性食品である野菜や海藻を積極的に摂るのがポイントです。

5、水分を十分に摂る

尿の量が増えれば、尿酸のスムーズな排出が促されます。目安として、1日2リットル以上の尿を排泄するのが望ましいとされています。
このため、水分は十分摂ることが大切ですが、ジュースや缶コーヒーなどの清涼飲料水は肥満の原因に。飲むなら水やお茶などの、糖分やカロリーのないものにしましょう。

なお、肉類や軟骨などの、コラーゲンを多く含む食品の中には、プリン体も多く含んでいるものもあります。しかし、サプリメントとして製品化されているコラーゲンペプチドの中には、プリン体はほとんど含まれていません日々の健康づくりに安心して役立てることができるといえるでしょう。

渡邉真由美 わたなべ まゆみ

プロフィール

健康予防管理専門士。
健康・美容・医学ライター、日本メディカルライター協会会員。

「ミドル~シニア世代のQOL向上」をメインテーマに、書籍、雑誌、WEB等の企画構成、取材、執筆を数多く行っている。

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