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健康のために

渡邉真由美のヘルスケアレポート

2012年 6月 更新健康にも美容にもマイナス 正しいケアで、歯周病の予防を!

虫歯に比べ、痛みが少ないので放っておきがちな歯周病。しかし近年の研究から、歯周病は進行すると歯を失うだけでなく、全身のさまざまな病気や美容にまで悪影響を及ぼすことがわかってきました。

手の平と同じ大きさの炎症が、口の中に!?

手の平と同じ大きさの炎症が、口の中に!?

虫歯は痛いのですぐ歯科医に行っても、歯茎の腫れや出血はあまり気にならないから…とそのままにしている人はいませんか? これらは歯周病のサイン。歯周病は口の中に500種類はいるといわれる常在菌が悪さをして起こる慢性的な感染症です。

常在菌そのものは悪くないのですが、歯磨きがきちんとできていないなどで長時間口の中にとどまると、食べ物の糖分などを栄養にして異常に増えてしまい、ねばねばしたプラーク(歯垢)をつくります。これがおもに歯と歯茎の間にたまり、時間とともに硬くなって(歯石)、炎症を起こすもとになるのです。

炎症が進むと、歯周組織と呼ばれる歯を支える土台を溶かしていきます。その結果、歯がぐらぐらしたり、抜けてしまったりするのです。30歳以上の実に8割が歯周病といわれ、歯をなくす原因の一位になっています。

歯周病になると、歯茎の内側が潰瘍のように荒れてしまいます。その1つ1つは小さくても、全部を合わせると、進行した人ではなんと、手の平1つ分と同じ大きさになるケースも! しかし胃潰瘍などとは違い、歯周病は相当進行するまで痛みはあまり出ません。

そのため、放っておかれることが多いのです。

歯周病で、顔つきまで変わってしまう!?

歯周病で、顔つきまで変わってしまう!?

「口は感染の窓」とよく言われます。飲食や呼吸とともに、外から健康にとって好ましくないウイルスや細菌などの異物が入りやすいためです。歯周病があると、そもそも口の中に炎症を起こす細菌が棲んでいるということ。それが傷んだ歯茎から血流にのって体内に入りやすいのです。

実際に、歯周病がある人は、脳卒中などの脳血管疾患、心臓疾患、皮膚疾患、腎炎などのリスクを高めたり治りを悪くしたりすることがわかってきています。高齢になると、歯周病の菌が肺に入ることで起こる誤嚥性肺炎が命とりになる場合も。

また、妊婦さんに歯周病があると、早産や低体重児出産のリスクが高まるとされていますので注意が必要です。

歯周病との関係について、もっとも研究の進んでいるのが糖尿病です。歯周病は糖尿病の合併症の一つとして注目されており、糖尿病の人は歯周病が治りにくい傾向が。一方、歯周病を治療すると糖尿病が改善するのでは、という期待もあり、さらなる研究が進められています。

さらに、歯周病が進むと顔つきまで変わってしまう、という専門医の話も。もともと人間の歯には、前に出ようとする力が働いていて、個人差はあるものの、加齢とともに若いときよりは歯が前へ出てくる傾向があります。それに加え、歯周病になると、歯がぐらつきやすくなることで余計に歯が前へ出たり、歯並びが変わったりというリスクが高くなるのです。また、歯茎が腫れることも、見た目を悪くします。

歯周病は口の中や歯だけの問題ではなく、全身の健康や美容に関わっていることを覚えておきましょう。

フロスや歯間ブラシで歯と歯の間もきれいに

フロスや歯間ブラシで歯と歯の間もきれいに

歯周病予防の基本は、放っておくとたまってしまう歯垢をブラッシングできれいに取り除くこと。日本では「歯磨き」という言葉が定着していますが、歯の広い面だけを磨くのではなく、歯垢がたまりやすい歯と歯茎の間にブラシを当て、汚れを掻き出すことが大切です。

歯垢は歯と歯の間にもたまりやすいのですが、この部分は歯ブラシだけではきれいにしにくいもの。専門医はフロスや歯間ブラシの使用をすすめています。歯間ブラシにはいくつものサイズがあり、合わないものを使うと却って歯茎を傷めるもとになるので、できれば歯科医で適切なサイズのアドバイスをもらいましょう。

なお、マウスウォッシュ(洗口液)は、それだけではブラッシングの代わりにはなりません。歯磨き後の仕上げとして、あるいは、時間がないときに歯磨きをしないままよりはいい、という心づもりで利用を。

硬くなってしまった歯石は歯科医で取り除いてもらう必要があります。毎日歯磨きをきちんとしているのに歯茎の腫れや出血がおさまらないという場合も、炎症がすでに深いところまで進んでいる可能があるので、歯科医で治療を受けましょう。

口が乾き気味の人は意識してすすぎを

ブラッシング以外で、歯周病対策としてすすめられるケアとしては、常在菌がおもな「えさ」にする甘いものを控える、タバコを控え炎症のもとになる物質を増やさないようにする、唾液が少なめで口が乾く感じのある人は、意識して水で口をすすいで常在菌を洗い流し、長時間とどまるのを防ぐ、などがあります。

なお、コラーゲンペプチドには、実験段階ですが、歯を支える歯周組織の中の、歯槽骨という骨を保護する可能性があるという研究発表があります。毎日摂り続けることで、歯茎の健康維持に役立つことが明らかになるかも知れません。今後の研究が期待されます。

渡邉真由美 わたなべ まゆみ

プロフィール

健康予防管理専門士。
健康・美容・医学ライター、日本メディカルライター協会会員。

「ミドル~シニア世代のQOL向上」をメインテーマに、書籍、雑誌、WEB等の企画構成、取材、執筆を数多く行っている。

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