自分の平熱を知っていますか?健康的な人の平熱は36.5~37.1度。
実は今、36度以下という「低体温」の人が増えているとか。それによって、不調を訴える人が多いと言われています。
何だかいつもだるい、疲れやすいといった身体の不調は、低体温に関係しているのかもしれません。
体温について知り、理想的な体温を目指しましょう。
血圧と違い、体温は急激に変化しにくいため、自分の日常の体温を把握しておくことは、病気のサインを逃さないために非常に有効な予防対策です。身体の中心部の温度(深部体温)を測定するのが理想ですが、実際は難しく、一般的に脇、口腔内、肛門(おしり)、耳(鼓膜)などで測られています。
脇で体温を測定する場合は、体温計を脇にはさんだだけでは不十分で、体温計の先端を脇の中央の奥に押し上げるようにして、その位置をキープすることがポイントです。元気なときに、1日4回(朝、昼、夕方、寝る前)食事前の安静な状態で体温を計測してみてください。この平均が自分の平均体温となります。
人間の身体は本来、体温36度5分以上で正常に働くようにできています。体温が下がると体内で生命活動を維持するための化学反応を助けている酵素の働きが鈍くなります。また、血液は私たちの身体を構成する約60兆個もの細胞に栄養と酸素を送り届け、白血球が免疫を司っていますが、体温の低下により血流が悪くなることで新陳代謝が低下し、免疫力も低下します。さらに自律神経の働きも乱れるため不調につながるのです。体温が1℃下がると、エネルギー代謝は12%、白血球の働きは30%以上低下するといわれています。
50年前と今では日本人の体温の平均は0.7度近く下がっています。大きな原因は生活スタイルの変化によるものと考えられます。交通機関の発達で歩く距離が短くなり、家電製品の普及で家事労働がぐんと楽になったことにより、筋肉量の減少につながっています。またエアコン生活による体温調整機能の低下や、身体を冷やす飲料や食べ物の摂りすぎなども影響しています。