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コラーゲンは骨の20%程度を占め、弾力性のある組織を張り巡らせています。骨組みとなるだけでなく、弾力性のある組織を作ることで、骨のしなやかさのもとになっています。

コラーゲンが「骨」に効くしくみ

骨の構造とコラーゲン

骨の70%程度はカルシウムやリンなどの無機質で、皮質骨や海綿骨に詰まっています。コラーゲンもおもに皮質骨や海綿骨にあり、20%程度を占め弾力性のある組織を張り巡らせています。その構造はよく鉄筋コンクリートの建物に例えられます。鉄筋はコラーゲン、コンクリートはカルシウムやリンといった無機質、というわけです。また、コラーゲンは骨組みとなるだけでなく、弾力性のある組織を作ることで、骨のしなやかさのもとになっています。

骨の構造とコラーゲン

骨粗しょう症の原因といえば「骨密度」ですが、近年、「骨質」も大きく関わっていることが明らかになってきました。この「骨質の決め手となるのがコラーゲン」。鉄筋が古くなれば強度が不安になるように、骨のコラーゲンは加齢とともに劣化し、骨折を起こしやすくなってしまいます。

骨の代謝

骨の代謝には「破骨細胞」と「骨芽細胞」という2種類の細胞が関わっています。古くなった骨を破骨細胞が壊し、そこに土台となるコラーゲンなどのタンパク質を作り出し、その結果新しい骨を作るのが骨芽細胞です。

骨の代謝

しかし、加齢とともに骨に悪い架橋ができてしまい、なかなか壊すことがないために、代謝がスムーズにいかなくなってしまいます。するとコラーゲンの持ち味であるしなやかさが失われ、「骨質」が悪化し、骨の強度が損なわれてしまいます。こうなる前に、悪い架橋を減らし、コラーゲンの劣化を防ぐことが大切です。

骨の高度とコラーゲン

研究結果

マウスの実験により、コラーゲンペプチドを3週間にわたって与えると骨密度の低下が抑えられることがわかりました。このことから、「コラーゲンペプチドは、骨の代謝を促進して、骨密度の維持・向上に役立つ」と考えられます。最近の実験では、骨密度の低下も抑えられたという結果の報告もあり、骨密度だけでなく「骨質の改善にも強く関係」していると考えられます。

メカニズム

近年の実験から、古くなった骨を壊す「破骨細胞」に対してP-Oが「作業を進めて」という「促進役」となり、作業が十分進んだ段階で今度はO-Gが「作業を止めて」という「抑制役」となることがわかりました。

また、新しい骨を作る「骨芽細胞」に対してP-Oがその活動を促進することもわかっています。この一連の流れにより、骨の代謝がスムーズになり、骨の状態が良くなるというわけです。

骨の代謝とコラーゲンのメカニズム

※『コラーゲン完全バイブル』(真野博著、幻冬舎メディアコンサルティング)より

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